※本ページはプロモーションが含まれています
当書は、YouTuberスーツさんの「スーツ旅行」チャンネルで2021年1月より配信された「【東海道五十三次の旅】自転車で行く東京→大阪の旅」全16回の中から東海道五十三次と京街道に関する工程が書籍として編集されたものです。
全ページカラーで、地図や写真が沢山掲載されていて、パラパラとめくるだけでも十分に楽しめます。
YouTubeをあまりご覧にならない方の中には、そもそもスーツさんって誰?と思う方もおられるかも知れませんので、少し説明させていただきます。
スーツさんは1997年生まれの鉄道系・交通系・旅行系YouTuberです。
スーツという名前は、少しでも多くの旅費を確保するために、大学の入学式の為に購入したスーツを殆ど毎日着て過ごしていたことに由来しています。
今でこそ鉄道系YouTuberは沢山存在していますが、『神と呼ばれる鉄道YouTuber スーツの素顔』(スーツ著)によると、『鉄道系YouTuber』という言葉を最初に使い始めたのはスーツさんだそうです。
スーツさんは横浜国立大学経営学部在学中に「最長往復切符」の旅の旅行代をYouTubeの広告収入で賄いながら実現しました。
スーツさんが運営しているチャンネルは複数あり、鉄道だけでなく、船やバスなどの交通手段全般、旅先のホテル・名物なども紹介しています。
ちなみに、私は鉄道については全く詳しくありませんが、スーツさんの流暢な語り口と自分を持っていて芯のあるキャラクターが好きで、ついつい動画に見入ってしまいます。
そして何より、コンテンツ自体が面白いので鉄道マニアでなくても楽しめます。
本題に戻りますが、「スーツ旅行」チャンネルで配信された「【東海道五十三次の旅】自転車で行く東京→大阪の旅」は東京・日本橋~大阪・高麗橋までをスーツとヘルメット姿でママチャリ型の電動自転車に乗って旅をするという企画です。
新型コロナウイルス感染症の流行を受けて2020年4月から緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出自粛を要請されたので、多くの鉄道系・旅行系YouTuberたちは大打撃を受けたように思えましたが、スーツさんはそれを逆手に取って、ほとんど他人と接触しない自転車旅にシフトして視聴者たちを楽しませました。
スーツさんは普段から、電車に乗り遅れたり、遅延が発生しても全く焦らず、冷静に違うルートや方法を見つけて問題を解決できるのですが、その能力が感染症の流行という未曾有の事態への対応にも活きたのだと思います。
日本橋からスタートするときに「道はつながっているから大阪まで行けるはず」とおっしゃっていましたが、大阪・高麗橋まで、毎日早朝から夜まで自転車で走り抜け、9日間で本当にゴールしてしまうスーツさんの気力・体力に脱帽です。
特に東海道一番の難所といわれる箱根山を越えていくときに、箱根山の険しさを謳った「箱根八里」を歌いながら、息を切らして自転車を漕いでいる姿が印象的でした。
9日間ただ自転車で道を走るだけでなく、その地域の名物を食べたり、歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」シリーズと共にその土地の歴史も紹介しています。
「私が歴史を勉強するのが好きなのは、なぜいまこうなっているのかという理由がはっきりとわかるから。」
『スーツの東海道五十三次 自転車の旅』スーツ(著)p.63
スーツさんのこの言葉で、歴史を学ぶ意義を再認識することが出来ました。
親柱、塚、見附跡を見るだけでも、スーツさんのように沢山の知識があれば、歴史に思いを馳せて楽しむことができるのですね。
現在は新幹線を使えばたった2時間30分しか掛からない東京~大阪間を、江戸時代の人々はおよそ2週間掛けて歩いていたそうです。そう考えると感慨深いものがあり、文明の利器・新幹線のありがたみを感じます。
皆さんも『スーツの東海道五十三次 自転車の旅』を片手に東海道を旅して「聖地巡礼」ならぬ「スーツ巡礼」をしてみてはいかがでしょうか?
スーツさん自身について、もっと知りたい方はこちらの本もおすすめです↓