本の橋渡し

本の感想を書くブログです。 (たまに映画、美術、音楽についても書ければ良いなと思っております。)

前へ進む為に大切なこと━━『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』(映画)

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当作品は、2019年の映画『ダウントン・アビー』の続編です。
日本では、2022年9月30日に公開されました。

『ダウントン・アビー』はもともと、2010年に放送が開始されたイギリスの大人気テレビドラマです。

イングランドの郊外にある大邸宅"ダウントン・アビー"で暮らす貴族グランサム伯爵一家と、そこで働く使用人たちの内情を描いており、ドラマのシーズン1は1912年のタイタニック号沈没事故から始まります。

  • テレビドラマ:シーズン1~シーズン6(ファイナルシーズン)
  • 映画:『ダウントン・アビー』
  • 映画:『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』←当作品です

私が、きちんと見ていたのはシーズン4くらいまででしたが、大好きなドラマだったので、2019年の映画は見に行きました。そして、それ以来なんの復習もせずに今回の作品を見に行ったので、冒頭の方では「あれ、、、この人誰だっけ?」と、数人の登場人物を忘れていましたが、見ているうちに少しずつドラマシリーズや前作の記憶が蘇り、最後まで楽しむ事ができました!

 

『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』は1928年に、グランサム伯爵ロバートの亡き三女シビルの夫トムとルーシーが結婚するところから始まり、
①屋敷での映画撮影と
②南仏にある別荘への訪問
が交互に描かれながら物語は進んでいきます。 

①屋敷での映画撮影
父ロバートや元執事カーソンたちに最初は反対されていましたが、長女メアリーは老朽化した屋敷の修繕費確保の為に、「屋敷をロケ地として使用したい」という映画会社のオファーを引き受けます。
サイレント映画が衰退し、トーキー映画に人気が移っていく当時の様子も描かれています。

②南仏にある別荘への訪問
ロバートの母バイオレットが、モンミライユ侯爵から贈られたという南仏にある別荘をトムの娘シビーに譲りたいと言います。モンミライユ侯爵の息子に招待され、ロバート一行は南仏リヴィエラの別荘へと向かいます。

 

メアリーが屋敷を存続させる為に試行錯誤したり、バイオレットがひ孫に財産を残す姿を見て、『新たなる時代へ』進むためには、

  • 新しいことや変化を受け入れ、大切なものを残していくための工夫をしていく
  • 次の世代がより豊かに暮らせるように働きかける

ことが大切なのだと感じました。

 

その他の見どころは、バイオレットの言葉劇中の衣装です。

ドラマを見てきた人ならお馴染みのバイオレットの"ボヤき"ですが、今回もクスっと笑わされる場面がたくさんありました。
例えば(セリフはうろ覚えですが)、モンミライユ侯爵の妻が、バイオレットに屋敷を贈ることを良く思っていない事を知ったメアリーは「相続を辞退するつもりはないの?」と祖母に聞きますが、バイオレットが「私がそんな女に見える?」と返したのが面白かったです。

一方で劇中の衣装についてですが、1920年代のイギリスはアール・デコの最盛期です。身体の線を強調しない直線的なウエストで、機能的なシンプルなドレスがたくさん出てきますが、どれも美しく見とれてしまいました。

 

この記事を書いている2022年11月13日現在は、公開から1ヶ月以上が経ってしまっており、ほとんどの映画館で上映終了となっていますが、調べてみると、まだ上映しているところもあるみたいです。
映画館へ見に行けなかった方も、今後DVDやブルーレイ、動画配信サービスでなどで販売・公開されたら、ぜひ見てみてください!